「タイルが伝える物語-図像の謎解き- 展」(京橋・LIXILギャラリー)

フランスには直接関係はないのですが、興味深い展覧会があったので行って来ました。

LIXILは、たくさんの文化活動をされている企業で、京橋にあるショールームをかねた「LIXILギャラリー」もそのひとつ。さまざまな展覧会が開かれています。
ここで、現在公開しているのが、「タイルが伝える物語-図像の謎解き- 展」。芸術的、歴史的価値のあるタイルを紹介したもので、無料で見られます。

タイルといえば、現代ではお風呂場に使うようなイメージですが、意外と古今東西、インテリアの一部として歴史を刻んで来ているようです。
タイルの素材や絵のモチーフも気になりますし、どの時代のどのくらいの身分の人が、どこにどんなタイルを使っていたのか。考えてみると実にいろいろなイメージが広がりませんか。

今回の展覧会では、「西洋の物語」、「中国の物語」、「イスラームの物語」と大きく3つに分けて展示がされています。世界中でタイルは使われてきたんですね。

「西洋の物語」では、オランダやイギリスのタイルを中心に、聖書や風景、有名人のポートレートなど、さまざまなモチーフが紹介されていました。
特にイギリス19世紀のヴィクトリアンタイルは有名なのですね。本当に美しいし、当時、暖炉の周りを流行の絵柄のタイルで飾った家がたくさんあったそうです。

「中国の物語」では、墓室に使われていた物語を示したレンガや、家具や額に入れて飾られていたタイルが展示されていました。「二十四孝」という一連のタイルは、教訓となる話が図柄となっていて、説明も詳しく書かれていました。

「イスラームの物語」では、宗教施設で使われた、偶像崇拝廃止のための文様が描かれたタイルや、宮殿に飾ってあったペルシア神話の王や、叙事詩をモチーフとした実に色鮮やかなタイルを見ることができました。


絵画のように美術品としての価値だけでなく、その当時の人々の生活も垣間見ることができてしまうタイル。目の付け所がさすが、住宅関係の企業ですね。

ほかにも、ふたつの展覧会が同時に開催されていました。
LIXILギャラリーは大阪にもあり、「タイルが伝える物語-図像の謎解き- 展」は巡回されるそうです。
建築関係の展示やライブラリーも併設されていて、誰でも利用できるとても魅力的なスポットだと思います。次はどんな展示が開催されるのかも楽しみですね。

LIXIL銀座

★「タイルが伝える物語-図像の謎解き- 展」
2014年12月4日(木)~2015年2月21日(土)
休館日:水曜日、年末年始
10:00~18:00
入場無料

★LIXILギャラリー
http://www1.lixil.co.jp/gallery/

*LIXILギャラリーは2020年9月30日に閉廊しました。

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