映画レビュー『シャイニー・シュリンプス! 世界に羽ばたけ』

実在するゲイの水球チームがモデルの「シャイニー・シュリンプス」が引き起こすコメディ映画の第2弾。

第1作目の『シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち』(2019年 フランス)では、同性愛差別発言によって、世界大会への出場資格を失ってしまったプロの水泳選手が、「シャイニー・シュリンプス」のコーチに就任し、ゲイのチームメイトと少しずつ向き合っていく話でした。

今回は、同チームが東京で開催される「ゲイゲームス」に出場しようとするところから始まります。

癖のある彼ら、飛行機に乗るのも大騒動。
いざ、東京へ!
と思ったら、トランジットで1日以上、同性愛者を認めていない国に滞在することになってしまいます。

大人しくしていればいいものを、夜の街に繰り出したり、マッチングアプリでアバンチュールを企んだりするものだから、ゲイハンターに狙われ、大変な目に。
チームメイトの一部は、なんと、矯正施設へ送られてしまいます。

なんの矯正施設かって?
なんと、同性愛を「治す」ための施設。

仲間の窮地を知り、他のメンバーは知恵とコネを駆使して、救済に乗り出します。
はたして彼らは、「ゲイゲームス」に無事、出場できるのでしょうか?

彼らにはそれぞれ抱えているものがあり、同性愛者である自分を否定するメンバー、完全に女性になりたいメンバー、ヘテロなのにそれを隠してチームに加わっているメンバー、恋人であることを公にしてもらえなくて悩むメンバーetc…。

事件を通して、彼らは自分に向き合っていくのです。

目的地が東京とあって、オープニングから日本へのオマージュが感じられます。
全世界共通のエンディング曲には、日本人のシンガーソングライター、ビッケブランカさんの「Changes」が採用され、ラストを飾ります。
これは、私達には嬉しいですね。

同性結婚が認められ、日本よりはるかに進んでいると思われるフランスでも、同性愛に関しては意見が真っ二つ。
彼らが体感しているように、まだまだ偏見はなくなっていないようです。
そんな中でも、「シャイニー・シュリンプス」のメンバーは、「私は私!」と、堂々とした眼差しを見せてくれます。
とても素敵で楽しいフランス映画でした。

全国で公開中!

映画館にて


★『シャイニー・シュリンプス! 世界に羽ばたけ』
2022年製作/113分/PG12/フランス・日本合作
原題:La revanche des Crevettes Pailletees
監督・脚本:セドリック・ル・ギャロ、マキシム・ゴヴァール
https://www.flag-pictures.co.jp/shinyshrimps-movie/#

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