映画レビュー『しあわせの雨傘』(Potiche)

カトリーヌ・ドヌーヴがジャージ姿でジョギングするシーンが話題の映画『しあわせの雨傘』を見てきました。
フランソワ・オゾン監督の最新作です。

毎朝ジョギングするのが日課で、詩を書くことが趣味のブルジョワ妻、スザンヌ。
家事は家政婦が担当し、毎日夫の世話をするだけの日々。娘にさえ「お飾り」と言われてしまうのだけれども、庶民からしたら羨ましい境遇です。
ところが、夫が経営する雨傘工場でストライキが起こり、夫は倒れ、息子は経営能力がなく、スザンヌ自身が会社経営に乗り出し・・・。

という、女性の自立を描いたような内容なのですが、この妻、実は結構おてんばで、昔不倫した男は数知れず、というところが意外でした。
夫は夫で、めちゃくちゃ頑固で、譲らない。
なのに、最後のほう、ちょっと甘えたような一面を見せて、いい年のおじさんなのに「カワイイ」と思ってしまった。
そういうところも役者なんだなあ。

さてこの夫婦が選んだ道は?

前評判がすごく良すぎたため、私はちょっと期待しすぎていたのか、どことなく物足りない感がありました。
また、モラル的にどうなの!? ってところもあり、さらに、夫婦って何?と考えさせられました。

でも、カトリーヌ・ドヌーヴはさすが、かっこいいです。
ラストで歌も披露!

そういえば、彼女の代表作「シェルブールの雨傘」では、歌唱シーンは他の方が歌ってるんですね。
本当はドヌーヴ自身が歌いたかったとか。
あれから数十年を経て、おそらく、「シェルブールの雨傘」を意識しているこの作品では、もっとミュージカルみたいに歌っ欲しいと思いました。

★『しあわせの雨傘
2010年製作/G/フランス
原題:Potiche
監督:フランソワ・オゾン

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