今年、6月21日は夏至。
フランスでは、この日はFête de la musique といって、音楽祭の日なのです。
パリッ子達の間では、ここのところずっと、21日をどうやって過ごすか、という話題で持ちきりでした。
会話サロンでも良く話題になってました。
「一晩中、パリのいたるところで、みんなが演奏してるのよ」って。
私も友達と何をどこへ聞きにいこうか、いろいろ話し合ったのですが、プログラムを見ても、あまりにもたくさんのコンサートがあって、絞りきれない。
とりあえず、ルーブル美術館のピラミッド下で行われるというクラシックのコンサートに行くことは決定。
それが22時からなので、それまで、ルーブルのリシュリュー翼でやっていたコーラスを聞き、そのあと20時ごろから、ピラミッド前で待機。
だんだんすごい列ができてきて、暑い中待つのは大変だったけれど、早めに来ておいてよかった!
21時20分ごろ。
ピラミッドの入り口が開き、列はルーブルの中へと吸い込まれていきました。
ピラミッド下、というのはつまりナポレオンホールのこと。
いつもは観光客でごったがえすこのホールが、演奏会場となるのです。
チケット売り場の前のあたりに特設ステージがあり、その前に観客がどんどん座っていく。
座る、っていっても、椅子はなく、地べたに直に腰を下ろす感じ。ちょっとお尻が辛いかも。
後ろのほうは立ち見だし、入れなくてピラミッドの上から覗いている人も多数。
なんでも、今日のオーケストラはかなり有名な人が出演するようなんです。
でも、無料! うれしい。
22時。
曲目はロシアの大作曲家、リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」より。シンドバッドなど4曲。
「アラビアン・ナイト」をイメージした曲ってことですね。
(アラビアン・ナイトは美女が千一夜に渡って王様に物語を聞かせたという話ですが、その美女の名がシェヘラザード。)
めちゃくちゃ良かったです~。
いつも行く無料のコンサートとは大違い。
オーケストラも立派だし、音もナポレオンホールに適度に響き。
座っていたお尻が痛いほかは、もう感無量。
最後にアンコールで「カルメン」もやってくれました。
大拍手!!!
頑張って並んでよかったあ。
終わったのが23時ごろ。
その後、マレ地区とか、ソルボンヌやサンジェルマン周辺をいろいろ歩きました。
そこかしこで、バンドが歌ったり踊ったりしているの。
日本の夏祭りを思い出しました。
歩行者天国ではないのに、車が通れないくらいみんな道の真ん中で騒いでいる。
いいなあ、お祭りは。
見た中でちょっと面白かったのが、サクレ・クール寺院の前でやっていた、火のパフォーマンス。
火のついた鎖を、体の周りでくるくる回したり、投げてキャッチしたりしていて、熱くないかなあ、って思いつつも、火が夜の闇に映えて、とても綺麗でした。
電車も一部、朝まで動いているので、本当に一晩中お祭り騒ぎ。
でも、私も友達も眠さに勝てず、2時前には帰りました。
家の近くまで戻ってきたら、とっても静か。
さすが16区。他の区ではもっともっと盛り上がってるのにね。
閑静な住宅街を選んで良かったと初めて思いました。
とはいえ、ちょっと寂しい気も・・・。
お祭りの余韻があるのもいいのにな。
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