日本語の話せるシスターの話によると、この教会は、聖カトリーヌを祀ってあるとのこと。
カトリーヌが若い頃、聖母マリアが現れ、メダルを作って、多くの人々に配るように、というお告げがありました。
カトリーヌがその通りにすると、メダルを手にした人たちは、病気が治ったり、事故を免れたりと、さまざまな奇跡を体験することになったそうです。
カトリーヌがお告げを受けたのが、1830年のこと。
意外と、最近という気がしたのは私だけでしょうか。
聖母は、それからも時々人の前に姿を現しているそうで、その数々の記録が、先ほどの細長い中庭の壁にある、彫刻に刻まれているのでした。
フランスの南西部にある「ルルド」という街も、1858年にマリア様が姿を現し、泉を沸かせたことから、カトリック教会の巡礼地として世界的に有名ですね。
私が出会ったシスターもルルドには一度行ってみなさい、と勧めてくれました。
また、シスター自身が奇跡を体験した話も聞かせてくれました。
ある人が、孫が病気で、医者に見離されていたとき、メダルと教会に熱心に祈り始めると、徐々に孫の病状が回復して行ったとか。
ボン・マルシェデパートが大火事に見舞われたとき、周り中の建物が焼けたのに、すぐ隣にあるこの教会だけは、全く無傷だったとか。
メダルの力は奇跡を生むのです。
ここで、ちょっと疑問。
私はカトリック信者じゃないんです。。。
でも、そんなことは「問題ないありません」。
マリア様は人類すべての母であるから、宗教を問わず、困ったときには助けてくださるとのこと。
カトリックの懐の深さは素晴らしいと思いました。
最後に、教会で売られているはずのメダルを5つも、私の手に握らせてくれました。
「あなたのご家族や、大事な人にも配ってください。神のご加護があるはずです」。
教会というのは、よく寄付が必要だったりするので、「貰っていいの!?」とかなりいぶかしんでしまった私。
しかし、シスターにはまったく下心などなく、本当に人々の幸せを願っているようでした。
ミサのあと内部を見学して、教会の前の方にある籠に、願い事を書いた紙を入れておきなさい、といわれて、シスターと別れました。
より厳かな気持ちでチャペルに入り、家族の健康を願って、籠の中にお願い事の紙を入れておきました。
宗教的なことはともかく「祈る」という行為にはパワーが宿ると思います。
祈ることで、自分自身の中に力がわいたり、気持ちがすっとしたり、心の支えになったりするわけですから。
ボン・マルシェデパートを訪れた折には、この教会も覗いてみてくださいね。
★奇跡のメダル教会
Chapelle Notre-Dame de la Médaille Miraculeuse
140 rue du Bac 75007 Paris
01 49 54 78 88
http://www.chapellenotredamedelamedaillemiraculeuse.com/
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