「奇跡のクラーク・コレクション」展

丸の内の三菱一号美術館で開催中の「奇跡のクラーク・コレクション -ルノワールとフランス絵画の傑作-」展。通称、クラコレ。
日本未公開の作品が多数出展されると話題になっています。

米国マサチューセッツ州ウィリアムズタウンというところにある、クラーク美術館には、ルネサンスから19世紀までの西洋の美術が揃っているそうで、この美術館の改修工事の間、海外に作品が貸し出されることになりました。
これらは、クラーク夫妻という富豪が集めたコレクション。
今回、ルノワールを中心に、印象派とその周辺の絵画73点が日本にやってくることになりました。

クラーク美術館は、観光地から遠いところにあるので、日本人で行ったことのある人は少ないだろうとのこと。
つまり、私達にとって、なかなか目にできない作品ばかりが来ているということです。

この展覧会の目玉は、なんといってもルノワール。
彼独特の、やわらかいタッチの人物画は、やはり私達を魅了します。
人物の他、静物画や風景画もありました。
また、コロー、モネ、シスレー、ピサロ、ドガ・・・と、名前を挙げるだけでも魅惑的な画家がずらり。
印象派ファンのココロをくすぐります。

私が見られてよかったと思ったのは、シスレーの静物画です。
シスレーは風景画のイメージだったので、静物画は珍しいな、と思ったら、シスレーの静物画は全部で9点しか残っていないそうです。
そのうちのひとつがここに!
籠に入ったリンゴやブドウ。
解説にもありましたが、セザンヌの静物画を彷彿とさせます。

その隣に、ルノワールの「皿のリンゴ」という絵が架けられていましたが、色調が全く違う。
ルノワールはやはり明るく柔らかいのに対し、シスレーのはどこか暗め。
実際、クラーク氏はこの二つの絵を近くに飾っていたそうで、同じ主題でも個性が出るなあと思います。
人物ならともかく、果物がモデルなのにね。

この展覧会、木曜日と金曜日の18時からは入場料が安くなります。
出展数はそんなに多くないので、閉館の20時、つまり2時間くらいで十分見ることはできると思います。
ただ、混雑が予想されます。
私は混雑を避けるために、木曜日の午後、18時よりだいぶ前に行きました。
来館者は結構いたけれど、ものすごく混雑しているというほどでもありませんでした。
ただ、会期が終わりに迫ると、もっと混むかもしれませんね。

三菱一号美術館では、5月26日まで展示されています。

東京の後は、兵庫県立美術館へと巡回するそうです。
こちらは、6月8日から9月1日までです。

★奇跡のクラーク・コレクション -ルノワールとフランス絵画の傑作-
2013年2月9日~5月26日
三菱一号美術館
http://mimt.jp/clark/top.html

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