アンリ・カルティエ=ブレッソン展(銀座)

フランスが誇る写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソンの作品が、今、東京で、しかも無料で見られます。
「こころの眼」と題された展覧会で、銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開かれています。

シャネル・ネクサス・ホールは、よく写真展をやっていて、誰にでも鑑賞の機会を開いているのは素晴らしいです。
他にも、クラシックの無料コンサートなど、広く文化活動を行っており、アートや文化を通じて、シャネルと人々との出会いを願うという、ココ・シャネルの精神を受け継いでいるのだそうです。

今月10日まで開催されているのが、この写真展。
アンリ・カルティエ=ブレッソン財団の協力のもと、日本初の作品が紹介されています。

フランス、イタリア、スペイン、インド、中国、日本。。。
様々な国に赴いて、カルティエ=ブレッソンが留めた一瞬の空気を、私たちも共有することのできる展示です。

第二次大戦中は、レジスタンス活動に加わったというカルティエ=ブレッソン。
終戦直後の様子を撮った、どこか胸に迫る写真もありつつ、30年代と、70年代のものが多かった気がします。
その時代の差を考えながら、彼がどういう想いでシャッターを切ったのか、自由に想像しながら見ることができました。
歴史的、政治的な事変のあったときの、市井の人々の様子を撮ったものは、特に印象的です。

日本の写真は1枚だけ。
十一代目市川團十郎の葬儀のときの様子を撮ったもの。黒紋付姿の女性たちが涙にくれている様子がおさめられていました。1965年ということになるでしょう。
(ちなみに、十一代目市川團十郎は、市川海老蔵のおじい様ですね。)

パリの14区にアンリ・カルティエ=ブレッソン財団の博物館があります。
3階建てのこぢんまりとした綺麗なギャラリーで、さまざまな展示会をやっています。

2009年に私がパリに滞在していた頃は、確か水曜の夜に無料で入れたので、マレ地区のヨーロッパ写真館とともに、よく行きました。
選ばれた写真家や作品が、いつもとても興味深く、飽きない展示だったのに加えて、14区のこの辺りの雰囲気がすごく好きでした。
このギャラリー自体も、行き止まりの小路の奥に建っていて、私的にはフォトジェニックに思えました。
今はもう、無料開放はしていないかもしれませんが、また行きたいと思います。そう思わせるのは、アンリのエスプリがどこかに溢れているからかもしれません。

銀座のシャネルのホールも、アンリ・カルティエ=ブレッソン財団のギャラリーも、共通するものがあるということですね。

「こころの眼」展はあと1週間ほどですが、無料なので、銀座に行ったついでに行ってみて損はありません。

当然、シャネルのブティックの入っているビルなので、ドアマンが扉を開けてくれて気分もいいし、中の商品も、エレベーターのデザインも、すごく素敵ですよ。

★アンリ カルティエ=ブレッソン写真展
「こころの眼 L’Imaginaire d’apres nature」

シャネル・ネクサス・ホール
東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4階
2013年1月18日~2013年2月10日
12時~20時 無休 無料
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/2013/hcb/

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