
カトリック信者はもちろん、観光客もたくさん訪れていたパリのシンボルであり、ゴシック建築の傑作、パリのノートルダム大聖堂。
2019年4月15日、850周年のお祝いのために修復作業中に起きた火災で、尖塔や、身廊、袖廊の屋根、そして屋根組までが損傷し、5年以上もの間、修復のために一般人は入れない状態でした。
それが間もなく、再公開されるそうです。
フランス観光開発機構のプレスリリースによると、2024年12月7日、8日にセレモニーが行われ、国営放送France 2で中継されるそうです。
そして、再オープンの後は、全世界から年間約1,500万人の信徒や旅行者を受け入れる予定とのこと。
一日最大4万人、同時に2,500人が入場できるようになり、この数はヴェルサイユ宮殿の訪問者数の約2倍に相当するとか。
12月9日以降の訪問予約も、12月7日からネット上でできるようになるようです。
待望の再開ですから、パリに行ったらまず訪れてないと、って思いますよね。
オーバーツーリズムも考えたうえで、調整しているというのは嬉しい限り。
とはいえ、フランス式だから、時間と体力の余裕と、ある程度の覚悟は持って行った方が良さそうですが。
今後の予定等、詳しいことはこちらから。
パリのノートルダム大聖堂:2024年12月に再開後の訪問ガイド(フランス観光開発機構)
ノートルダム大聖堂 公式サイト(フランス語)
また、今回の内部修復には、たくさんの職人さんが携わっています。
パリ大司教区が監督する「アトリエ・ド・ノートルダム」と名付けられたプログラムでは、「沈黙」をテーマとして掲げ、大聖堂が持つ歴史の重みや雰囲気を壊すことなく、新たな創作がなされたそうです。
祭壇や祭具は、フランス人デザイナー・彫刻家のギヨーム・バルデがデザイン。
祭服のデザインには、スタイリストのジャン=シャルル・ドゥ・カステルバジャック、座席にはフランス人デザイナーのイオナ・ヴォートランが協力をしているとのこと。
その他、たくさんの才能あふれるアーティストはもちろん、奉納用ろうそくには、ルルドのろうそく工房「シエルジュリー・ド・ルルド」、鐘にはノルマンディーにあるコルニーユ=アヴァール鋳造所、タピストリーにはゴブランやボーヴェ、オービュッソンの工房、階段にはノルマンディー地方クータンス のオベール=ラバンサ社など、フランス中の工房が修復に協力をしています。
まさにフランスのアートと技術の髄を集めた修復ですね。
さらに今後も修復は進められる予定で、正面広場は石灰石の敷石が敷かれ、150本の木が植えられて、森の空き地をイメージした空間となるとか。
聖堂内に入らずとも、憩いの空間として過ごすことができるようになりそうです。
進化していくノートルダム大聖堂。
今後4~5年は、訪れるたびに違う顔を見せてくれるかもしれません。
楽しみですね。
参照元:フランス観光開発機構
https://www.france.fr/ja/
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