映画レビュー『花咲ける騎士道』

開催中の「ジェラール・フィリップ 生誕100年映画祭」で上映されている作品のうち、彼が「ファンファン」と呼ばれることになったきっかけの冒険活劇、『花咲ける騎士道』をご紹介します。

この映画の原題は『Fanfan la Tulipe』。
チューリップの騎士、ですね。
日本語でチューリップというと、ちょっと幼いイメージがあるからでしょうか。
『花咲ける騎士道』という邦題も素敵だと思います。

舞台は18世紀。
フランスが戦争に明け暮れていたころです。

ジェラール演じるファンファンは、遊び人の男前。
ある日、遊びでいちゃついた娘の父親から、娘と結婚しろと迫られ、逃げるために軍隊に入隊します。
というのも、魅惑的な女性、アドリーヌから告げられた「あなたは王女と結婚する」という予言を信じ、その運命のために猛進することにしたからです。

ですが、放蕩者のファンファンは、軍隊の訓練をさぼり、王女のいる館に侵入して捕まってしまう始末。
その王女とは、ルイ15世の愛妾、ポンパドール夫人の娘で、ルイ15世本人にまで目を付けられてしまいます。
あわや絞首刑か、というところで奇跡が起きて…。

物語はコミカルに彼の運命を転がしていくのです。

やがて彼は真実の愛に気づき、また、痛快に武勲を立てて行きます。

シェイクスピアの喜劇のように、ご都合主義的な展開もありますが、映画とはそんなもの。
それよりも彼の若さと美貌、はつらつとした演技の輝きに目が離せなくなります。
モノクロ映画なのに、タイトルの通り、彼が映る場面全てに花が咲いているかのよう。
白馬に乗って駆ける姿と言ったら!

1952年公開、ジェラールが30歳の時の作品。
この後、彼は次々と女性達を釘づけにする恋愛がらみの映画に出演していきます。

コミカルだし、分かりやすく、上映時間も100分なので、気軽に見られますよ。

★『花咲ける騎士道』
1952年制作/100分/フランス/モノクロ
原題:Fanfan la Tulipe
監督:クリスチャン・ジャック
出演:ジェラール・フィリップ、ジーナ・ロロブリジーダ、ノエル・ロックウェル、ジュヌヴィエーヴ・パージュ

★ジェラール・フィリップ生誕100年映画祭
http://www.cetera.co.jp/gerardphilipe/

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